みなさま、本日は懇親会にご出席いただき、ありがとうございます。
本財団はこの四月から6期目の活動に入ることになりました。
初めは財団運営についての知識も不足し、活動も手探りで一つずつ行なってまいりましたが、過去5年間の努力の結果、本財団の活動にも十分手ごたえを感じられるまでになりました。
昨年度から本財団では、在日コリアン学生支援の「三本柱」として「奨学事業」、「国際交流助成事業」、「トップアスリート、トップアーティスト育成助成事業」を本格的に展開することとなりました。
それまでは、奨学事業で恩恵を受ける学生とそのご両親だけに本財団のことが知られていましたが、事業拡大にともない、規模の大きな国際交流の場やスポーツ大会などでも、後援団体として広く認知され、知名度が格段にアップすることとなりました。
このような中で本財団は、昨年度に203件、1,879万4千円の寄付を集め、奨学金として48名に900万円を支給しました。 また、国際交流事業、トップアスリート・トップアーティスト育成事業には21件、164万円の助成を行ない、その他に、指定寄付金としていただいた490万円を、その対象となる空手や少年サッカーへの助成としてすみやかにお渡しすることができました
このような実績は、評議員をはじめとした役員のみなさまの尽力によるものであります。代表理事として、心より感謝を申し上げます。
本年度も本財団は在日朝鮮学生支援の「三本柱」で、昨年度を上回る実績をつくっていきたいと考えております。
第一に、奨学事業につきましては、より幅広く、多くの学生を支援していきます。
現在、在日コリアン学生を取り巻く情勢は、民族学校に対する高校授業料無償化の適用除外だけでなく、文部科学大臣が各自治体に、朝鮮学校への補助金支給の留意を促す通知まで送付するなど、よりいっそう厳しさを増しております。
在日コリアン学生の勉学を手助けしたいという、本財団の活動の原点をいつも胸に刻んで努力してまいります。
第二に、各地で活発に行なわれている日朝の親善交流事業を積極的に支援していきます。
日本と朝鮮半島との間で、未来を担う若者間の親善交流を活発化させ、地域の平和と友好の架け橋になるような新しい世代の人材を積極的に育成していきます。
第三に、2020年の東京オリンピック、2019年のラグビーワールドカップへの参加を目指す、国家代表クラスのアスリートを育成していくことに大きな力を注ぎます。
サッカー、空手、ボクシング、ラグビー、新体操などは大変有望な競技、種目となっていますので、本財団がより積極的に助成を行なうことで、若いスポーツ人材育成に役割を果たしてまいります。
また、民族的アイデンティティを生かし、世界を舞台にして活躍できるトップアーティストの育成も支援していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。