第4回 舜榮留学奨学金の授与式が行われた

公益財団法人「在日朝鮮学生支援会」の第4回 舜榮留学奨学金の授与式が、新年1月5日、愛知県名古屋内で行われた。授与式には支援会の朴京子代表理事、同留学奨学金の創設者である鄭禧昇氏(一般財団邑翠文化財団会長、朝大第1〜第3期卒業生「草創会」会長)、同財団許幸恵副会長、同奨学生に選ばれた、ポーランド・ワルシャワにあるコズミンスキー大学修士課程2年(デジタルマーケティング専攻)の金祥太君(24)らが出席した。
同奨学金制度は国際的に活躍することを志す在日コリアン学生に対して、海外の大学院への留学を支援することを目的としている。昨年までに英国、ベルギー、中国などの大学院に留学した学生1人にそれぞれ200万円を支給。なお、奨学金対象者は年度に2人となっている。
授与式であいさつに立った鄭会長は、「海外で学ぶうえで困難なことも多いだろうが、信念を持ち、初心を貫いてほしい。広い視野と知見を持ち、海外で得た豊かな体験を通じて世界で活躍できる人材となってもらいたい」とエールを送り、目録を手渡した。
朴京子代表理事は「在日一世の鄭舜榮氏は(1900~83年)、愛知の地で朝鮮学校を築き、守り発展させるために全身全霊を捧げた方であり、その遺志を受け継いだ会長は、様々な困難を乗り越えて、世界的な先端技術企業を生み、育てた。さらに在日3、4世らが世界に羽ばたく人材に育つようこの奨学金制度を創設された。金さんは先達の思いをくんでこれからも精進して、学び、夢を実現していってもらいたい」と語った。
続いてあいさつに立った金さんは、海外で多様な国々の仲間とのふれあい、先生方に指導を受け、刺激を受けることはこのうえない喜びであり楽しみでもあると述べ、「これからも民族教育を通じて学んだ自信と誇りを胸に刻みながら、この頂いた奨学金を支えにしていっそう深く学び、力強く夢に向かって歩んでいきたい」と謝意を表した。